新たにお店を始めるときに必要となる資金と調達の方法。融資のポイント

店舗を新規開業するには、物件の契約、店舗の内装工事、設備導入、仕入れ、広告宣伝…など初期費用が必要となります。また開業してすぐに経営が軌道に乗るとも限りませんので、当面の運転資金を用意しておく必要があります。今回はどんな資金が必要になるか、そしてその調達方法について見ていきましょう。

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新規開業に向けて必要になる費用、開業後の運転資金はどのくらい用意しておくべき?

新規開業に向けて、以下のような費用が必要となります。

項目内容
物件の契約初期費用保証金、礼金、前家賃、仲介手数料など
内装工事内装工事、設備工事、電気工事、給排水工事など
設備費用厨房機器、洗面台など事業に必要な設備
許認可、手続き費用営業許可申請、各種協会への供託金、加盟料など
広告宣伝費Webページ制作、チラシ制作、広告掲載料など
求人費用求人広告、開業前の研修費用、給与など
仕入れ費用商品、原材料などの仕入れ費用など

まず物件を借りる上で契約初期費用が必要になります。住居を借りる際にも初期費用がかかりますが、店舗の場合は保証金が家賃の数カ月分で設定されている場合など、住居を借りる場合よりも高額になる傾向があります。

内装工事の費用も必要です。造作がそのまま利用できる居抜き物件の場合でも、床やクロスの張替え、設備の入れ替え、配線・配管工事など必要に応じて工事が必要となります。スケルトン物件の場合は、内装や配線配管などすべての工事を行う必要がありコストは居抜きの場合よりも高額になることがほとんどです。また工事は物件契約後に着工となるため、工事期間中の賃料支払いも必要になります。

その他、営業を行うのに必要な許可を受けるための手数料や、業種によっては協会等への加入料、供託金などが必要となる場合があります。

仕入れ費用としては、小売業であれば開業時の商品を取り揃える費用、飲食店であれば料理の原材料だけでなく提供する飲み物などの費用が必要となります。美容室やサロンの場合、施術に必要な道具やシャンプー、オイルなどの化粧品や薬剤もひととおり揃えておく必要があります。

店舗を開業しても、初日からお客さんが来てくれるのは稀なこと。徐々にお客さんが増えていき、経営が安定していくような計画を立てておいたほうが良いでしょう。しかし、家賃、光熱費、人件費など、お店を経営する上ではコストは必ずかかってくるものです。一般的に運転資金として、店舗を運営していく上で最低限必要なコストを6ヶ月分ほど用意しておくと安心だと言われています。

開業にかかる初期費用は、自己資本?借入れ?資金を調達する方法

とはいえ、開業にかかる初期費用をすべてまかなえるだけの蓄えがある人もそうそういません。多くの場合、開業時には金融機関から借入れを行います。

金融機関といえば、まっさきに思い浮かぶのは銀行です。もちろん銀行も創業のために融資を行う金融機関のひとつです。特に長年プライベートで取引のある銀行であれば、実績に対する信頼がありますので、まずは相談してみると良いでしょう。

また各地域にある信用金庫も、事業を始める上での融資を相談する先としては外せません。信用金庫といってもなかなか馴染みがないかもしれませんが、地域の中小企業や個人事業主に対しての融資実績が多く、地域の情報を提供してくれたり、経営の相談などにも応じてくれます。

もうひとつ、政府系の金融機関として創業時や運転資金の融資を行っているのが日本政策金融公庫です。銀行や信用金庫と同様に、事業内容などに応じて融資を行っています。

貯蓄が十分にあるのであれば、自己資金だけで開業することもできますが、万一想定外の費用がかかり貯蓄がなくなってしまったという場合に、後から運転資金を金融機関から借りるのは難しいのが現実です。貯蓄があっても、それは万一のときの安心材料として手を付けることなく、開業資金は金融機関から借りるという人も少なくありません。

また、親類や友人など、知人からお金を借りるという方もいるでしょう。その場合、きちんと借用書を交わし、金利や返済期間などを明確にしておかないと、贈与とみなされて課税される可能性があります。トラブルを避けるためにも、借入れの事実を書面に残しておくことをおすすめします。

融資を受けるためには、事業計画を立てよう

では融資を受けるにはどんな手続きが必要となるのでしょうか?融資にあたっては、借りる人の信用情報や資金力といったものに加えて、これから開業しようとしている事業の計画性が判断材料として必要になります。それを表すものとして、事業計画書を提出することになります。

事業計画書に決まった書式はありませんが、どんな事業を行おうとしているのか、他の店舗との違いやこだわりなど事業の特徴はなにか、想定する顧客層はどのような人でどのくらいの利用が見込まれるか、店舗の立地や広さはどうか、といった事業のコンセプトや計画性をまとめます。また、家賃、光熱費、人件費、材料費といったコストや、一日単位、月単位の売上計画を数字にまとめた資料も合わせて用意します。

事業計画書のひながたや書き方はWebや書籍などで数多く用意されています。また、地元の商工会、商工会議所など経営相談を行っている機関などに問い合わせるのも良いでしょう。事業計画のアドバイスに応じてくれます。

事業計画を立てて自分の店舗の将来を見通すのはなによりの安心材料

開業は新しいチャレンジだけに不安はつきものです。しかし事業計画をきちんと立てれば、リスクが見えますし、計画通りにいかなかった場合の軌道修正もスピーディーにできます。融資は創業時が一番借りやすいと言われています。開業後しばらくは心配なく営業できるよう、しっかり計画を立て、合わせて資金の準備をしておきましょう。