渋谷は飲食店の出店に魅力的!渋谷で開業するメリットや開業資金について解説

「渋谷」は日本屈指の繁華街で、今でも大規模な開発プロジェクトが進行中で、発展し続けています。若者からの人気が非常に高い街であり、数々の飲食店が立ち並んでいることが特徴。

だからこそ、「渋谷で店舗を出店したい」という人も多いのではないでしょうか。一方で、渋谷は人気の繁華街ということもあってテナント賃料が高いため、開業資金を抑える工夫も必要。今回は、渋谷で店舗を出店するメリットやデメリット、必要な手続きや開業資金などについて解説します。

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渋谷の魅力は「人通りの多さ」と「若々しさ」

「渋谷」は東京を代表する繁華街のひとつです。最先端のファッション・音楽・若者文化の街であり、若者からとくに人気の高い街となっています。新宿や池袋と並ぶ「3大副都心」で、渋谷駅北西側の「センター街」に大規模な繁華街が広がっています。また、渋谷駅は東京の主要ターミナル駅のひとつで、利用者数は新宿駅に次いで世界2位を誇る規模です。

そんな渋谷の魅力は、なんといっても「人通りの多さ」と「若々しさ」です。さらに、渋谷は今でも再開発などで発展を続けているため、今後ますます便利で魅力的な街になると考えられています。まずは、渋谷の魅力について、以下3つの観点から紹介します。

・渋谷駅は都内屈指の巨大ターミナル駅

・若者から絶大な人気を誇る繁華街

・今でも発展を続ける情報発信地

渋谷駅は都内屈指の巨大ターミナル駅

渋谷駅は、都内でも屈指のターミナル駅です。JR東日本の各線・京王井の頭線・東急電鉄の各線・東京メトロの各線が乗り入れており、首都圏各地と電車で結ばれています。そのため、交通のアクセスが非常に優れており、遠方からも多くの人が訪れます。学生やビジネスパーソン、さらに観光やレジャーを楽しむ人々が行き交うため、さまざまな顧客層に対して自店舗をアピールできるチャンスがあります。

若者から絶大な人気を誇る繁華街

渋谷は、主に若者から絶大な人気を誇る街です。渋谷駅周辺には、若者向けのファッションブランドを扱うショップや、最先端の流行を扱う施設が点在しているため、休日はとくに若者の来街者が増えます。そのため、若者をターゲットにした店舗を出店する場合は、渋谷は極めて魅力的なエリアとなるでしょう。

今でも発展を続ける情報発信地

大都会の渋谷は、今でもなお発展を続けています。2020年9月には大規模複合施設「渋谷ストリーム」が開業し、2021年11月には「渋谷スクランブルスクエア」が開業するなど、2027年度まで再開発プロジェクトが目白押しです。今後は、ますます流行や情報の発信地として活躍することが期待される街なので、渋谷に店舗を出店することで得られるチャンスも増えるでしょう。

渋谷では多様なジャンルの飲食店が人気

渋谷には、さまざまな店舗が出店しています。とくに出店数が多いのは飲食店で、そのジャンルはさまざまです。居酒屋やラーメン屋はもちろんのこと、高級志向の寿司屋・鰻屋や、若者や女性に人気のスイーツ店など、とにかく多様性があることが特徴です。

一般的なジャンルではなく、あえて個性的なメニューで勝負する店舗もあります。大規模なチェーン店や競合店にはない「個性」を打ち出すことができれば、ニッチなジャンルでも「顧客に選ばれる店」になることは可能です。

渋谷で店舗を出店するメリット

渋谷で店舗を出店することで、主に以下3つのメリットが得られます。

・アクセスが非常によく人通りが多い

・多様な人が集まるので集客しやすい

・曜日・時間帯・顧客層に囚われない

アクセスが非常によく人通りが多い

前述したように、渋谷は公共交通機関が極めて発達しているエリアです。近隣のエリアはもちろん、遠方からも多くの顧客を呼び込める環境が整っています。つまり、渋谷に店舗を出店すると、それだけ大勢を対象としたビジネスを展開しやすいということです。この「販売機会の多さ」は、渋谷に店舗を出店する最大のメリットだといえるでしょう。

多様な人が集まるので集客しやすい

渋谷は基本的には若者に人気がある街ですが、渋谷には大規模なオフィス街・住宅街でもあります。そのため、学生やビジネスパーソンはもちろん、行政や医療関係など他業界の人が集まります。「特定の顧客層しか訪れない」という街ではないため、自店舗のコンセプトやターゲット層に合う顧客を、集客しやすい環境が整っていることが魅力です。

曜日・時間帯・顧客層に囚われない

繁華街は、基本的に夜間や休日に人通りが増え、平日の昼間は閑散とすることが珍しくありません。しかし、渋谷は多様性に富んだ街なので、週末や祝日はもちろんのこと、平日でも人通りが多いことが特徴です。学生のランチや主婦のティータイム、ビジネスパーソンの飲み会など、あらゆる時間帯に集客チャンスがあります。曜日・時間帯・顧客層に囚われず、さまざまな場面でビジネスチャンスがあることは、渋谷の大きな魅力だといえるでしょう。

渋谷で店舗を出店するデメリット

渋谷で店舗を出店することを検討する際は、以下3つのデメリットに注意が必要です。

・エリアによってはテナント賃料が高い

・基本的に人件費が高い傾向にある

・競合店が多いため差別化に苦労する

エリアによってはテナント賃料が高い

渋谷のテナント賃料は、東京の代表的な繁華街のなかでも高めの水準です。2022年現在の飲食店向けテナントの平均賃料は35,910円です。豊島区が28,052円、新宿が29,503円であることを考えると、割高であるといえるでしょう。エリアによっては坪単価10万円など、非常に高額なこともあります。テナント賃料は、将来的に経営を圧迫する原因になるので、開業前にコストシミュレーションを丁寧に行っておくことが重要です。

基本的に人件費が高い傾向にある

ほとんどの業種において、ランニングコストの多くを占めるのが人件費です。渋谷は大都市圏ということもあり、人件費にかかるコストが高めです。アルバイトなどを雇う場合は、ランニングコストを圧迫しないように、適切な条件・報酬額を設定するようにしましょう。

競合店が多いため差別化に苦労する

渋谷は多くの人が訪れる街ですが、出店している店舗数も多いため、必然的に競合店との競争も熾烈になります。競合店に顧客を取られると、次第に経営状態が悪化していってしまいます。激戦区で勝ち抜くためには、自店舗のコンセプトを明確に定めて、競合店に対抗できる「独自性」や「魅力」をアピールすることが重要です。

渋谷で店舗を出店するために必要な資格・手続き

渋谷で店舗を出店するためには、以下3つの資格と手続きが必要になります。

・「食品衛生責任者」を取得する

・食品衛生法の設備基準を満たす

・「飲食店営業許可」を取得する

「食品衛生責任者」を取得する

渋谷で飲食店を出店する際は、後述する「飲食店営業許可」を申請する必要があります。そのために、「食品衛生責任者」資格の取得が必須です。食品衛生責任者の役割は、責任をもって店舗の衛生状態を管理することです。食品衛生責任者の資格は、その能力があることを示します。

各自治体は、「食品衛生責任者養成講習会」を開いており、これを受講することで食品衛生責任者の資格が得られます。この講習会は基本的に予約制なので、飲食店の開業を決めた早い段階で受講しておきましょう。ただし、すでに開店時期が迫っていて資格取得が間に合わない場合は、開店後3か月以内に食品衛生責任者を取得すれば問題ないことになっています。

なお、飲食店営業許可の詳細や取得方法については、渋谷区のホームページをご確認ください。

食品衛生法の設備基準を満たす

飲食店営業許可を申請すると、保健所が店舗の検査を行います。以下のポイントがとくに重要視されるので、飲食店営業許可の申請前に必ず確認しておきましょう。

・厨房は仕切られた区画にあり、清掃しやすい構造である

・厨房内とトイレ内には、基準を満たす手洗い器がある

・厨房内には、冷蔵庫や食洗器など必要な厨房機器がある

・食器を入れるための、扉付きの食器棚を設置している

・冷蔵庫や冷凍庫に温度計を設置している

・厨房内のゴミ箱に蓋が付いている

・シンクの蛇口からお湯が出る

そのほかにも細かな検査項目があり、問題点が発覚すると飲食店営業許可が下りないこともあります。不安がある場合は、事前に保健所に問い合わせを行って対策を講じてから、飲食店営業許可を申請しましょう。

「飲食店営業許可」を取得する

食品衛生責任者の取得や、検査基準を満たす準備が整ったら、渋谷区を管轄する「渋谷区保健所」で「飲食店営業許可」を申請しましょう。必要書類などの詳細については、渋谷区のホームページでご確認ください。営業許可申請書や施設・設備の図面、および水質検査成績書の写しなどが必要になるので、事前に用意しておきましょう。なお、厚生労働省の「食品衛生申請等システム」で、飲食店営業許可をオンラインで申請することもできます。

渋谷で出店するために必要な開業資金は1,000万円前後

渋谷で飲食店を出店するためには、1,000万円前後の開業資金が必要になるといわれています。初期費用として、主に以下6つの諸費用がかかり、立地・規模・内装へのこだわりなどによってもコストは大きく変動します。

・物件取得費

・内装工事費

・厨房機器費

・空調設備費

・設備や備品

・広告費

また、開店後も「テナント賃料」「光熱費」「人件費」など、さまざまなランニングコストがかかります。資金的な余裕がなければその後の店舗運営が厳しくなるので、初期費用と合わせて半年分ほどの運転資金も準備するのが理想的です。

開業資金の大半を占めるのが内装・外装工事

内装・外装工事の費用は、店舗の開業資金の多くを占めるケースが多いです。さらに、調理に欠かせない厨房の設備や備品などの費用を加えると、非常に高額なものになるでしょう。したがって、渋谷で飲食店を出店する際は、これらのイニシャルコストをいかに抑えるかが重要になります。開業資金が安く済めば、開店後の店舗経営に余裕が出て、開店から数か月間の不安定な時期を乗り越えやすくなるでしょう。

渋谷での開業資金を抑えるコツは「補助金」と「居抜き物件」

渋谷での開業資金を抑えるために、「補助金・助成金」と「居抜き物件」を利用するのがおすすめです。

「補助金」や「助成金」を利用する

渋谷で店舗を出店するときは、「開業資金に不安がある」という人も多いでしょう。金融機関などで融資を受けることは可能ですが、返済が必要で利息もかかります。一方で、「補助金」や「助成金」を利用すると、返済しなくていい資金が得られます。

補助金は、経済産業省・中小企業庁・商工会議所・各地方自治体などが提供している制度です。「小規模事業者持続化補助金」「IT導入補助金」「ものづくり補助金」など、さまざまな種類があります。審査基準が厳しく、認可されないケースもありますが、審査を通れば高額な資金が得られることが魅力です。

助成金は、厚生労働省や都道府県労働局などが提供している制度です。「キャリアアップ助成金」や「人材開発支援助成金」などが代表例です。こちらは基本的に正社員雇用が条件となるため、場合によっては利用自体が難しいケースもありますが、条件さえ満たせば必ず支給されることが魅力です。

ただし、補助金と助成金はいずれも「後払い制」で、入金までに半年から1年ほどかかります。そのため、補助金や助成金を利用できたとしても、当面は自己資金や融資でまかなわないといけません。開業資金を根本的に減らしたいなら、「居抜き物件」を利用するのがおすすめです。

「居抜き物件」を利用する

開業資金の大半を占めるのが、テナントの内装工事費や設備・備品費です。開業資金を節約するためには、これらのコストの削減が欠かせません。そのための有効な手段として、「居抜き物件」というものがあります。

居抜き物件とは、前のテナントの内装や設備を受け継いで使える物件のことです。たとえば、寿司屋を出店する場合は、前に寿司屋が入っていたテナントを利用すると、寿司屋として必要な設備などがそのまま使えます。居抜き物件の大きな魅力は、内装工事や設備・機材の導入を最小限に抑えて、店舗を開店できることです。

居抜き物件にもさまざまな種類があるので、自店舗のコンセプトやターゲット層との適合性や、物件の劣化具合などを踏まえて適切に選ぶ必要があります。改修工事がほとんど不要な居抜き物件が見つかれば、開業資金を大幅に抑えることもできるでしょう。

まとめ

渋谷は東京のなかでも際立って大きな繁華街なので、飲食店の店舗の出店に最適なエリアです。集客チャンスが多いうえに、今後の発展でさらに将来性が高まるエリアでもあります。一方で、テナント賃料や人件費が割高なので、開店後の経営安定化は容易ではありません。

店舗運営をスムーズに進めるためには、開業資金を抑えて資金繰りに余裕をもたせることが重要です。そこで、内装工事費や設備・備品費を節約できる「居抜き物件」を活用してみてはいかがでしょうか。

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