猫カフェ開業への資金準備も含め5ステップを紹介!失敗しないための対策も解説!!

ペットを飼育できない環境にあったり、さまざまな性格の猫と触れ合えることで、近頃は猫カフェの需要が高まっています。SNSを中心に可愛らしい猫の姿に癒されている方も多いのでは。

猫カフェを開業するのには、さまざまな許可が必要です。さらに、店舗となる物件も動物を飼育していいことが条件となるので「いつかは猫カフェを開業したい」と思っている方にも、ハードルが高いかもしれません。

この記事では猫カフェを開業するにあたっての許可証や、店舗の運営方法についてフォーカスします。

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猫カフェ開業に必要な資金

猫カフェに必要な資金は店舗の立地や規模によっても異なりますが、約400~1000万円ほどであるといわれています。自宅をリフォームして小規模な猫カフェを開業したとしても、約400万円は必要になるでしょう。また、新規に物件を借りて猫カフェを開業する場合は店舗物件費用や、内外装工事費用を含めると約1000万円は見込んでおいたほうがいいかもしれません。なお、猫カフェでは猫に関わるアイテムだけでなく、下記の項目に関わる費用も必要になります。

  • キッチン用品
  • コーヒーメーカー
  • 広告宣伝費
  • 食材費
  • 人件費

カフェになるため、コーヒーやランチメニュー等を提供するための準備も店舗で必要になります。

猫カフェは儲かる?年収は?

こちらでは、猫カフェは儲かるのかについて下記の2点について紹介します。

  • 猫カフェの売上
  • 猫カフェの経費

それぞれ順番に解説します。

猫カフェの売上

猫カフェの売上の試算は、下記の通りです。

項目金額
客単価約2000円
来店客数あたりの売上約6万円
月間売上約200万円

猫カフェでは入場料として約1000円を設定しているところがほとんどです。また、飲食物は平均で約1000円ほどで設定されています。来店客数は1時間あたり約4名程度で、8時間営業した場合の金額を試算しています。

猫カフェの経費

猫カフェの経費の試算は、下記の通りです。

項目金額
猫に関わる費用約1万円(猫1匹あたり)
猫の治療費用約20万円
猫カフェ店舗維持費用約20万円
店舗物件の賃料約30万円
食材費用約30万円
人件費約40万円
備品費用約10万円
宣伝広告費約5万円

猫は体調を崩すこともあるため、治療費用は余裕を持って確保しておくようにしましょう。また、猫カフェは猫の臭いに注意して店舗内の清掃も念入りにおこなう必要があります。猫カフェの場合、カーペット等の消耗も激しいため、備品費用も必ず経費に入れておきましょう。

猫カフェ開業への5ステップ

猫カフェ開業までのステップは、おもに次の5つが挙げられます。

  • 事業計画書を作成する
  • 開業資金を調達する
  • 必要な資格を取得し届出を提出する
  • 店舗を取得する
  • 猫を手配する

それぞれ順番に解説します。

ステップ1:事業計画書を作成する

猫カフェを開業する際はまず、事業計画書を作成しましょう。なお、事業計画書に記載する内容は、おもに下記の通りです。

  • 会社概要
  • 経営理念
  • 事業概要
  • 事業目的
  • 資金計画

事業計画書は開業資金を調達するうえでも重要になるため、綿密な計画を立てるようにしましょう。

どのような飲食物を提供するか

事業計画書では猫カフェにおいて、どのような飲食物を提供するかも記載する必要があります。猫カフェで提供する飲食物を猫のメニューだけに限定することも可能です。実際、経費を減らすために、スモールスタートで開業して、あくまでも猫とのふれあいの場を提供することをコンセプトとしている猫カフェも多いです。しかし、カフェということでソフトドリンクや軽食の提供を検討している方も多いでしょう。その場合、手作りか既製品かによって許可申請の種類が変わってきます。

飲食物の種類許可申請の種類
猫カフェで調理した飲食物の販売飲食店営業許可証の認可が必須
既製品のみの販売食品衛生に関する許可は不要

ただ、基本的な衛生管理は必要です。猫カフェの厨房やカウンターに猫が侵入しないようにガードを付けたり、食品保管庫にも猫が入らないように徹底しなければなりません。

営業時間を何時までにするか

猫カフェの営業時間は、動物愛護法によって定められています。動物愛護法が改正されてから猫カフェやペットショップの営業時間は原則20時までとなっています。猫はストレスを受けやすいため、あまり営業時間が長いと体調不良の原因にもなるからです。しかし、例外として22時まで営業が認められるケースもあります。ただ、それには中央環境審議会の動物愛護部会が定めている下記の条件をクリアする必要があります。

  • 猫カフェのすべての猫が生後1年以上であること
  • 11歳以上の高齢猫には定期健診を受けさせること
  • 猫の労働時間が1日12時間を超えないこと
  • 猫が店舗内を自由に動き回れること

ステップ2:開業資金を調達する

猫カフェを開業する際は、出来る限り自己資金で開業するのが理想です。しかし、自己資金だけでは開業できないという方もいるでしょう。その場合の開業資金の調達としては、おもに下記の方法が挙げられます。

  • 金融機関からの融資
  • 自治体の補助金や助成金の活用

金融機関からの融資を受ける場合、日本政策金融公庫や銀行等に事業計画書を提出して審査を受けることになります。また、各自治体で、開業をおこなう個人事業主に対して補助金や助成金制度を提供しているところもあります。申請条件や審査基準を確認して活用してみるといいかもしれません。

ステップ3:必要な資格を取得し届出を提出する

猫カフェを開業する際は、下記のような必要資格の取得と届出が義務付けられています。

  • 動物取扱業
  • 動物取扱責任者の選定と常駐
  • 自治体による開業許認可
  • 食品衛生責任者
  • 防火管理者

それぞれ順番に解説します。

動物取扱業

猫カフェを開業する際は、各自治体に対して第一種動物取扱業としての届出が必要になります。また、店舗ごとに動物取扱責任者の常駐も必要になるため注意しましょう。

動物取扱責任者の選定と常駐

猫カフェを開業する場合、動物取扱責任者の選定と常駐も必要になります。なお、動物取扱責任者になるための条件は下記の通りです。

  • 半年以上、猫カフェで正社員またはアルバイトとして働いている人
  • 動物に関する専門学校を卒業している人
  • 獣医や家庭動物管理士など猫の飼育に関する知識や技術を習得したことを証明できる資格を保有している人

また、動物取扱責任者は1度、研修を受講するだけでなく年に1回以上の継続的な研修も必要になります。なお、動物取扱責任者は店舗ごとに常駐させなければなりません。掛け持ちはできないため必ず、店舗ごとに動物取扱責任者を配置しましょう。

自治体による開業許認可

猫カフェを開業する場合、各自治体による開業許認可が必要です。第一種動物取扱業届出時に環境庁の定めた「動物の健康及び安全を保持するとともに、生活環境保全上の支障が生じることを防止するため、取扱う動物の管理方法の基準や細目」を遵守する必要があります。猫カフェの立地や猫の数によって開業許認可申請の内容も変わります。

食品衛生責任者

猫カフェで飲食物を販売・提供する場合は、動物取扱責任者と同様に食品衛生責任者も店舗ごとに必要になります。なお、食品衛生責任者資格の取得方法は下記の通りです。

  • 各自治体の食品衛生協会が運営している講習の受講
  • 各自治体の保健所における資格の申請
  • 自治体からの任命通知書が届き次第、資格取得が完了

なお、既製品の飲食物のみを提供する場合は、食品衛生責任者資格は必要ありません。

防火管理者

防火管理者資格が必要になるのは、収容人数が30名以上の猫カフェになります。座席が固定されている通常のカフェとは異なり、猫とお客様が広いスペースを共有するのが猫カフェの特徴です。そのため、店舗の収容人数が30名未満だったとしても、多くのお客様の来店が予想される猫カフェでは防火管理者資格を取得しておいたほうがいいでしょう。

ステップ4:店舗を取得する

店舗を取得する際、猫カフェは猫を飼育することになるため、物件において動物が飼育できるかどうかの確認も必須です。また、猫カフェにとって店舗の立地も重要でしょう。どのようなコンセプトの猫カフェにするかによって、店舗の立地を決めることをおすすめします。自宅をリフォームして猫カフェとするよりも、店舗物件をゼロから探すほうが経費がかかります。そのため、経費を削減したい場合は居抜き物件を検討してみてもいいかもしれません。

ステップ5:猫を手配する

猫カフェにおける猫を手配する方法は、おもに次の3つが挙げられます。

  • 保護猫を引き取る
  • 自分自身のペットを猫カフェで飼う
  • ペットショップやブリーダーと提携する

猫カフェに通っているうちに、保護猫の里親になろうと決意するお客様も少なくありません。猫カフェで保護猫を扱う場合はボランティア団体との関係を構築する必要があるため、ビジネスとして収益をあげるには工夫がいるでしょう。ビジネスとして最も収益をあげられるのが、ペットショップやブリーダーと提携することです。少し前まで猫カフェのオーナーのほとんどがペットショップも兼務していました。しかし、最近では保護猫を扱う猫カフェも増えているようです。

猫カフェを開業する時の注意点

猫カフェを開業する時の注意点は、おもに次の4つが挙げられます。

  • トイレ臭の対策
  • 閉店後や休日の猫のお世話を考える
  • ワクチン接種をする
  • 猫のストレス対策

それぞれ順番に解説します。

トイレ臭の対策

猫カフェにおいては、猫のトイレ臭をいかに対策するのかが重要です。トイレ臭が原因による猫カフェの被害は下記の通りです。

  • 猫の感染症が広がる
  • 飲食の需要が伸びなくなる
  • お客様の滞在時間が短くなる
  • 近隣からの苦情が増える

なお、猫のトイレ臭の対策は下記の項目を徹底しましょう。

  • 糞や尿の清掃徹底
  • こまめな換気
  • 空気清浄機等の換気設備の設置
  • 営業日・休日問わず対策を徹底する

閉店後や休日のお世話を考える

自分自身のペットであれば別ですが、購入した猫や保護猫の場合は猫カフェの店舗が猫の住まいになります。猫カフェの営業終了後や定休日も餌やりやトイレ清掃のお世話が欠かせません。そのため、猫カフェは1年中営業しているようなものです。営業終了後や定休日でも猫の様子が把握できるよう、猫カフェの店内を常に監視できる環境を整えるようにしましょう。

ワクチン接種をする

猫カフェはお客様に癒しを提供するだけでなく、保護猫と里親を結ぶ場も提供しています。そのため、猫カフェにおいてはワクチン接種を徹底して感染症のリスクを抑えなければなりません。サルモネラ菌や猫ひっかき病などさまざまな感染症を防ぐ必要があります。

猫のストレス対策

猫には必ず、自分だけのプライベート空間が必要です。どんなに人に慣れている猫であっても、人に触れる時間が長くなるほどストレスも多くなります。そのため、猫の健康を保てるよう下記のような方法で猫のストレスを緩和してあげましょう。

  • 広いスペースを確保する
  • 猫だけで過ごせるプライベート空間も確保する
  • 猫に適度な休みを与えて重労働をさせない
  • 複数のお客様に同時に猫を触れさせないようにする
  • 出来る限り、子供ではなく大人だけの来店を促すようにする

猫カフェ開業で失敗しないための対策

猫カフェの開業で失敗しないためには綿密な計画を立てて、準備もしっかりとすることが大切です。開業資金も重要になるため、調達した資金をしっかりと管理して、資金を切らさないように運用していく必要があります。しかし、資金調達にも限界はあるため、開業のための初期費用は出来る限り抑えるようにしましょう。費用を抑えるためにも居抜き物件を利用することで、開業時にかかる費用を大きく削減できます。テンポダスでは多数の未公開物件や周辺の商圏データを閲覧できるので、おすすめです。