バーの開業に必要な資金と「うまい経営のコツ」8選

かっこいいバーテンダーに憧れる人は昔から多いものです。一方で経営や開業資金をできるだけコストカットしないと、利益が上がりにくいことも。ここではバーの開業に必要な資金と経営を黒字化するためのヒントを紹介します。

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バーを開業するための開業資金は、最低500万円は必要!

バーを開業するためには一般的に、最低500万円の開業資金が必要で、設備や備品などのランニングコストや、広告宣伝費についても考えておく必要があります。しかし、バーの開業に利用できる助成金があるので、うまくこの補助金を利用することで開業にかかるコストを抑えられます。

開業したバーテンダーの年収は

開業したバーテンダーの年収は、店舗の集客数によっても大きく変わります。開業して成功すれば、年収1,000万円以上になることも珍しくありません。社員やアルバイトのバーテンダーの年収が500万円前後であることを考えると、大幅な収入アップが目指せるといえます。

広告宣伝費は無視できない!Webページ作成なども念頭におこう

バーを開業しても、すぐに売上を増やせるわけではないので、集客を増やすための広告施策が必要です。その際に広告宣伝費がかかりますが、意外に高額になることも多いでしょう。一方で、自店舗のWebサイトを運営すれば、低コストでの集客を見込みやすくなるのでおすすめです。

設備費用や開業費用は約1000万円!

バーを開業するためには、テナントのレンタルだけではなく、さまざまな設備の準備が必要です。たとえば、カウンター・テーブル・ビールサーバー・製氷機・冷蔵庫・冷凍庫などは、どんなバーでも必須。これらすべてを揃えるとなると、1,000万円ほどの資金が必要になります。

備品類などのランニングコストも無視できない

バーを開業したあとも、備品などのランニングコストが常にかかります。たとえば、カクテルグラスやビールグラス、ワイングラスなどのグラス類や、シェーカーやミキシンググラスにバースプーン、コースターや灰皿などです。これらのコストが意外とかさむこともあるので要注意。

バーの開業に向けて助成金もしっかり調べておこう

バーの開業にあたり、各種助成金が利用できる自治体があります。たとえば東京都には「創業助成」があり、賃料・設備購入費・販促費・人件費など飲食店の開業資金のサポートが得られます。東京都内で創業を予定している個人であれば申請できますが、書類などの入念な準備が必要です。

バーを開業するための資格や準備って?

バーを開業するためには、資格の取得や各種届出、スタッフや備品などの準備が必要です。さっそく、バーを開業するための準備や資格について紹介します。

バーを開業するために必要な資格って?

「食品衛生責任者」と「防火管理者」の2つの資格が必要です。食品衛生責任者は飲食物の衛生を管理するための資格で、防火管理者は火災発生時の被害を最小限に抑えるための資格です。いずれも「講習」を受講するだけで取得できるので心配する必要はありません。

バー開業に必要な4つの届け出は絶対に必要

バーの開業には以下4つの届け出が必要です。

  • 飲食店営業許可
  • 深夜酒類提供飲食店営業営業開始届出
  • 防火管理者選任届出
  • 特定遊興飲食店営業許可

飲食店営業許可は、すべての飲食店の開業に必須で、店舗の設計図を各自治体の保健所に提出すればOK。深夜酒類提供飲食店営業営業開始届出は、深夜0時以降まで営業し、酒類を提供する飲食店で必要です。こちらは様式を警視庁のサイトから入手して提出しましょう。

出典:夜酒類提供飲食店営業(様式一覧)

防火管理者選任届出は、前述した防火管理者を取得していれば、各自治体の消防署などで様式を入手して提出できます。特定遊興飲食店営業許可は、店舗の要件を満たし、申請手数料を支払えば取得できます。

アルコールや備品など仕入れ先の確保は事前に

アルコールや備品など、店舗経営に欠かせない備品の仕入れ先は、必ず確保しておきましょう。仕入れ先は1つではなく、複数のルートを確保できればベストです。1つの仕入れルートにトラブルが発生すると、店舗の経営に致命的なダメージが生じる可能性もあります。

スタッフも確保しておく

バーの開業にはスタッフの確保も欠かせません。各種求人サイトや自店舗のWebサイトなどで、自店舗の雰囲気にふさわしいスタッフを募集するといいでしょう。バーのスタッフの平均時給は1,200円前後なので、必要な人数の人件費も開業資金の計算に入れておくことが重要です。

バーの経営をうまくするために必要な8つのこと

バーの経営を成功させるためには、自店舗ならではの魅力をアピールすることや、他店との差別化を図ることが重要です。

オリジナルメニューを作成する

顧客の「行きつけのバー」になるためには、「ここでしか味わえない」自店舗ならではのオリジナルメニューが必要です。たとえば、希少価値の高いお酒やオリジナルカクテルの提供などをしてみましょう。近年では「SNS映え」を意識する顧客が多いので、見た目にこだわったメニューもいいでしょう。

そのバーならではのブランディングをすること

バーの開業時には、ブランディング、つまり「自店舗の魅力を顧客にアピールする」ことも重要です。そのためには店舗の「テーマ」が欠かせません。たとえば、「女性バーテンダーが多い」や「スポーツ観戦が楽しめる」など、自店舗のテーマを打ち立てれば、Webサイトなどでの集客効果も高まります。

顧客が通いやすい値段設定にすること

メニューの価格は、顧客が通いやすい範囲で適切に設定することが重要です。たとえば、人気の高いお酒は原価に近い価格設定にして、魅力的なオリジナルメニューの価格を高めにすると、収益と集客のバランスが取りやすくなります。

キャッシュレス決済端末の選定

キャッシュレス決済端末の選定も重要です。キャッシュレス決済には、クレジットカード・電子マネー・スマホ決済などさまざまな種類があるので、立地や顧客層に合わせて選びましょう。

立地が高い場所ならチャージ料も重要

バーの立地によって、飲食料金だけでは収益を獲得しづらいことがあります。そのため「チャージ料」を取ることもおすすめです。チャージ料はいわば「最低単価」で、一般的には500〜1,000円が相場です。チャージ料を導入すると、顧客単価が引き上げられるので収益が安定しやすくなります。

イベントの開催を検討する

定期的なイベント開催も、バーを開業した頃は重要です。たとえば、季節に合わせたイベントや、試飲・交流イベントなどを開催すると、他店との差別化を図りやすくなるでしょう。SNSアカウントでイベント周知などを行うとより効果的です。

ライバル店や立地などを考慮する

立地によって顧客層も変わるため、バー開業時に決めたコンセプトが立地にマッチしていないと、思うように顧客を獲得できません。周辺のライバル店舗が、どのようなコンセプトやメニューで売り上げを伸ばしているか、調査・分析してみましょう。

顧客とのコミュニケーションを大事にする

顧客とのコミュニケーションは、バーテンダーに欠かせないスキル。お酒より「会話」を楽しみたい顧客も多いので、「話す」と「聞く」のスキルを両立させて、顧客の居心地が良くなる店舗づくりを目指しましょう。バー開業時には、熱心なコミュニケーションにより、自店舗のファンを増やすことも可能です。

バーをうまく経営する上での注意点3つ

バーを開業してから経営を軌道にのせるためには、競合よりも有利な店舗経営を意識することが重要です。

競争相手に負けない競合優位性を磨く

前述したように、競合にはない「自店舗の魅力」を打ち立てて、ブランディングを行うことが重要です。自店舗ならではの料理やカクテル、話がおもしろいバーテンダーなど独自の魅力を生み出せば、競合に負けない「強み」となります。

技術だけではなく経営についてPDCAをしっかり回す

バーテンダーとしての技術以外に、経営に関するスキルやノウハウも重要です。「Plan(計画)」「 Do(実行)」「 Check(評価)」「Action(改善)」からなる「PDCAサイクル」を回し、常に経営戦略の見直しと改善を意識しましょう。

バーの開業費用をなるべく抑える

バーの開業には多額の資金が必要ですが、できるだけ安く抑えればその後の経営も楽になります。たとえば、もともと飲食店だった物件やリース物件を利用すると、設備などの初期費用が安くなるでしょう。また、中古の機材や備品を揃えると、すべて新品で揃えるより大幅に安くなることもあります。

まとめ

バーの開業に必要な資金や資格、バーの経営に欠かせない知識や注意点について解説しました。バーの開業には最低500万円の資金が必要ですが、居抜き物件を活用する手段もあります。初期費用を抑えることで運転資金のために、資金を手元に残しておけるでしょう。競合との差別化を意識して、バーの開業・経営を成功させましょう!